基礎知識

ChatGPTの有料プランと無料プランの違いを解説

ChatGPTは無料でも文章生成においては十分活用できる能力があります。しかし、ChatGPTを利用している方のなかには、有料プランにすることで無料プランとどの程度違いがあるのか気になる方もいるのではないでしょうか。

当記事では、ChatGPTの有料プランと無料プランの違いを解説します。有料プランの種類や各プランの機能まで解説するため参考にしてみてください。

ChatGPTの有料プランは3つある

ChatGPTは、利用者のニーズに応じた3つの有料プランを用意しています。個人の作業効率向上を想定した「ChatGPT Plus」と複数人での利用を想定した「ChatGPT Team」「ChatGPT Enterprise」です。

【ChatGPTの有料プラン】

  • 個人ユーザー向け「ChatGPT Plus」:価格$20
  • 小規模なチーム向け「ChatGPT Team」:価格 $25
  • 大企業向け「ChatGPT Enterprise」:価格要問い合わせ

「ChatGPT Plus」と「ChatGPT Team」「ChatGPT Enterprise」の違いは、利用ユーザーの管理機能にあります。「ChatGPT Plus」で追加される機能や性能は「ChatGPT Team」や「ChatGPT Enterprise」でも利用可能なため、まずはChatGPT Plusと無料プランの違いを確認してみてください。

ChatGPT Plusと無料プランの違い

ChatGPT Plusと無料プランの違いは、大きくわけると「使用する言語モデル」「β機能の利用可否」「サポート内容」の3つに分かれます。

まず、快適に使いたい個人向けのプラン「ChatGPT Plus」と無料プランの違いを比較します。

【ChatGPT Plusと無料プランの比較】

β機能の利用
ChatGPT Plus 無料プラン
画像生成 ×
ファイルの読み込み ×
プラグインの利用 ×
GPTsの利用 ×
使用する言語モデル GPT-4 GPT-3.5
回答精度が向上する 40%向上
扱える文字数(トークン数)が増加する 約24,000文字 約12,284文字
応答時間が短縮される ×
サポート内容
ChatGPT Plus 無料プラン
混雑時にChatGPTへ優先アクセス ×

※扱える文字数は使用する言語によって異なる

Webの情報から回答を生成できる

ChatGPTの有料プランは、Web上の情報をもとに回答を生成する「ブラジング機能」を利用できます。この機能によって、今日の天気や最新のトレンドなどの情報を取り入れたやりとりも可能になります。

一方、無料プランの場合は、ブラウジング機能を利用できないため、ChatGPTが事前に学習している2021年9月までの情報しか回答できません。

画像生成が可能になる

ChatGPT Plusは、ChatGPTとチャット形式のやりとりを行うことで画像生成が可能です。画像生成にはOpenAIが開発した画像生成モデル「DALL-E3」を使用します。

画像生成は、「犬のイラスト」や「白い猫のイラスト」など求める画像のイメージをプロンプトにして送ることで生成できます。上記の画像は「Webデザインをしている人」というプロンプトで生成された画像です。

なお、画像生成に利用している「DALL-E3」は、Bingの「Image Creater」で利用できます。別のツールを使用する手間は発生しますが、無料で利用することができるため、画像生成を試してみたい方は活用してみてください。

ファイルの分析や要約ができる

ChatGPTの有料プランを契約している場合は、PDFやExcelなどのファイル読み込みが可能です。そのため、ファイルを添付して作業を依頼することでExcelやPDFなどの情報の要約や分析が可能になります。

読み込みが可能なファイルの種類は、テキストやスプレットシート、パワーポイントなど一般的に利用されるものが含まれています。

ChatGPTプラグインを利用できる

ChatGPT Plusは、さまざまなChatGPTプラグインを利用して、特定のタスクや業務に合わせた機能拡張が可能です。

プラグインを使用することで、ChatGPTの標準の機能では対応できない作業ができたり、外部サービスと連携して業務を効率化したりできます。

たとえば、「Videoinsites」プラグインは、動画のURLを送ることでChatGPTのチャット上で動画の要約や文字起こしができるようになります。

利用者に適したカスタマイズができる

ChatGPTの有料プランでは、「GPTs」という機能を利用して、利用者の作業やニーズに合わせてChatGPTをカスタマイズできます。

ChatGPTの「GPTs」とは、特別なプログラミング技術を使わずに、自分だけのChatGPTを作れる機能です。必要な情報や資料を読み込ませることで、より具体的な回答を生成するChatGPTが完成します。

作成したGPTsは、ChatGPTの利用者と共有することができます。そのため、作成したGPTsをチーム内で共有して作業の効率化を図ることも可能です。

回答精度が向上する

OpenAIの内部調査では、有料プランで利用できる「GPT-4」は、無料プランの「GPT-3.5」と比較して、事実に基づいた回答を生成する能力が40%向上しています。

回答精度において、有料プランと無料プランに違いがでるのは、専門性や学術性の高い複雑な内容のやりとりです。OpenAIが公表しているGPT-4の試験結果では、司法や競技プログラミングなどの専門性の高い試験の点数向上が確認されています。

やりとりできる文字数が増える

ChatGPTの有料プランは、1つのセッション(チャットルーム)でやりとりする際に記憶できる文字数(トークン数)が増えます。

対応できる文字数が増えると、無料プランでは対応できない長文の情報を要約したり、求める内容を抽出したりすることが可能になります。

【ChatGPTのプランによる文字数の違い】

モデル トークン数
gpt3.5(無料プラン) 4,097トークン(約12,284文字)
gpt4(ChatGPT Plus) 8000トークン(約24,000文字)

参照:Microsoft Learn  | Azure OpenAI Service モデル

なお、記載されている文字数は、トークン数からおおよその見積もりを計算したものです。使用する漢字やひらがなの数によって扱える文字数が増減するため注意してください。

ChatGPTへの優先アクセスと応答速度の向上

ChatGPTの有料プランを契約している場合、ChatGPTの利用者が多い時間帯でも遅延やアクセス制限を受ける可能性が低くなります。

また、無料プランと比較して応答時間も短縮されるため、ChatGPTを効率的に利用できるようになります。

法人やチーム向けの有料プランと無料プランの違い

ChatGPTには、個人向けの有料プランの他に、法人向けのChatGPT Enterpriseとチーム向けのChatGPT Temeの2つのプランが用意されています。

これらの有料プランは、ChatGPT Plusで提供される機能を網羅したうえで、法人やチームのニーズに合わせてカスタマイズされた機能やサポートを提供します。

【ChatGPT TeamとEnterpriseの機能】

プラン 機能
ChatGPT Team ・32000トークン(約9,6000文字)
・チーム専用のワークスペース
・管理コンソールによるメンバー管理
・データはトレーニングに利用されない
ChatGPT Enterprise 128,000トークン(約384,000文字)
データ通信の暗号化
・ユーザー認証の簡素化(SSO)
・ドメイン検証によるセキュリティの向上
・128Kトークン(約384,000文字)
・使用状況を管理できるダッシュボード
・専用のオンボーディング支援

法人向けにカスタマイズされたAIツール

ChatGPTの有料プラン契約を検討している場合は、企業にあわせてカスタマイズできる法人向けAIツールの利用も検討してみてください。

JAPAN AIが提供している「JAPAN AI Chat」は、最高性能のGPT-4や記事作成、リーガルチェックなど企業の業務効率化に役立つ機能を搭載しています。

【JAPAN AIの特徴】

  • 技術者による専用のカスタマイズ
  • マーケティング支援に特化した機能
  • 法人利用に適したセキュリティ対策
  • リーズナブルな価格設定

AIツールを初めて利用する方でも、個社のプロセスにあわせた独自ツールを作ることができます。必要に応じて、AI研修やプロンプト支援などのオンボーディング支援も行っておりますので、AIツールの利用に不慣れな方でも利用可能です。

有料プランの契約を検討する際のポイント

ChatGPTの有料プラン契約を検討する際には、最適なプラン選択に向けた3つのポイントを確認しましょう。これらのポイントをもとに自身や組織のニーズを確認することで、有料プランが必要になるかどうか判断できます。

【有料プラン契約を判断する際のポイント】

  • 利用したい機能はあるか
  • 情報の最新性が重要になるか
  • 複数人での利用を想定しているか

ChatGPTの有料プランでは、無料プランでは利用できない多くの高度な機能が提供されます。これには、Webからの情報取得に基づく回答生成、画像生成、ファイルの分析や要約、プラグインの利用などが含まれます。これらの機能が自身の業務に必要であるか判断します。

また、有料プランはブラウジング機能によって情報の最新性を重視した回答が可能になります。そのため、最新のニュースやトレンドなど情報の鮮度が業務の質に影響を与える場合は、有料プランの契約が選択肢になります。

法人やチームでの利用を検討している場合、複数人でのアクセス管理やプロジェクトごとの作業分担が可能になる、ChatGPTのTeamやEnterpriseプランの契約を検討しましょう。これらのプランでは、チーム専用のワークスペースの提供、メンバー管理機能、データのプライバシー保護など、複数人での利用に特化した機能が提供されます。

まとめ

ChatGPTの有料プランと無料プランの違いは、GPT-4とβ機能が利用できることです。

β機能では、Webの情報を基にした回答の生成や画像生成、ファイルの読み込み、プラグイン機能が利用できます。GPT-4は、無料プランで利用できるGPT-3.5と比較して、回答精度が向上します。

また、ChatGPTの有料プランは、「ChatGPT Plus」「ChatGPT Team」「ChatGPT Enterprise」という3つのプランが提供されています。それぞれのプランが個人利用者から大規模な法人まで幅広いニーズに対応するために設計されているため、有料プランを契約する方は、自身に必要なプランを選択するようにしましょう。

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