基礎知識
SNS運用においてAIを活用できる作業は?注意点も解説
SNSは問い合わせ対応やマーケティング施策などさまざまな仕事に活用できます。
当記事ではSNS運用においてAIを活用できる作業について解説します。また、導入のポイントや注意点も紹介するので、AIをSNS運用で活用することを検討している人は、参考にしてみてください。
SNS運用においてAIを活用できる作業
SNS運用においてAIを活用できる作業を3つ紹介します。SNS運用へのAI活用を検討している方は参考にしてみてください。
【SNS運用においてAIを活用できる作業】
- AIを活用した自動応答
- SNSへの投稿内容の作成
- 運用アカウントに関するデータ分析
たとえば、AIを搭載したチャットボットを導入し、事前に条件やメッセージ内容を設定することで、SNSのメッセージ機能に送られるよくある質問などに対して自動応答ができます。
また、文章生成AIを活用した場合、SNSへの投稿内容を生成AIが入力したプロンプトに従って作成します。そのため、SNS運用担当者の作業効率を向上させることが可能です。
ほかにも、SNSに投稿された内容を、AI解析ツールによって時間をかけることなく分析できるため、マーケティング施策の改善に活用できます。
AIを活用した自動応答
AIを搭載したチャットボットツールを活用することでSNSへ届くメッセージへ自動応答ができます。あらかじめシナリオやキーワードなどの条件を設定することで、AIチャットボットが適切なメッセージを自動返信します。
たとえば、SNSのメッセージへ届くよくある質問や問い合わせを学習させることで、AIチャットボットが自動で回答を生成し顧客のメッセージに対応します。
AIチャットボットは24時間365日対応が可能です。そのため、繁忙時間帯や営業時間外にも顧客を待たせることなく返信が可能になり、顧客満足度の向上も期待できます。
SNSへの投稿内容の作成
生成AIやAIを搭載したツールによってSNSへの投稿内容を作成してもらうことが可能です。
たとえば、ChatGPTを使用する場合、「Instagramでペンを宣伝する投稿文を提案してください」と指示することで、指示に沿った投稿内容が提示されます。
さらに、ターゲットの年齢層や解決したい悩み、使用したいキーワードなどの条件を入力することで、指定した条件を取り入れた投稿内容を作成します。
また、投稿文のアイデアを提案してもらうこともできます。そのため、アイデアの壁打ちとして利用することも有効な使用方法です。ただし、AIは人間のような判断ができず、文章を使うと著作権侵害に触れる恐れや倫理性のない回答、誤りのある文章などになる可能性があるため注意が必要です。
SNSへの応答にAIチャットボットを活用することで、担当者がメッセージを返信する作業を減らすことができ、従業員の業務負担が軽減されます。SNSへの問い合わせ対応業務に課題を感じている企業の方は、AIの導入を検討してみてください。
運用アカウントに関するデータ分析
AI解析ツールを利用してSNSの投稿内容について解析した結果を、マーケティング施策に活用することができます。
たとえば、SNSの投稿に対する反応をAI解析ツールによって分析することで、商材を支持している顧客層を把握できるため、ターゲットとなる層を絞って施策を検討することが可能です。
また、有料プランのChatGPT Plusを使用できる場合は、過去の投稿データを添付することで、分析に利用できるため、分析結果からSNS運用における方針や投稿内容の提案を受けることも可能です。
ただし、ChatGPT Plusでは入力したデータが学習に利用される可能性があるため、個人情報や社内の情報をデータとして入力する際は法人プランのChatGPT Enterpriseの活用を検討しましょう。
AIを活用することで業務効率が上がる
AIを活用することで、SNS運用における作業の業務効率を上げることが出来ます。AIによって、投稿内容の作成やデータ分析、届いたメッセージに対する自動返信などが可能になるためです。
たとえば、SNSのメッセージに送られる問い合わせの対応を、AIチャットボットによって自動応答させることが可能です。そのため、業務を担当している人数が不足していても、担当者の問い合わせ対応にかかる手間を省き他の担当業務に時間を割くことができます。
また、SNSの投稿文を一から考えなければならないところを、ChatGPTを使用することで考える時間の削減が可能です。ただし、事実とは異なる内容や、文脈と無関係な内容を出力する場合があるため、文章の最終確認と手直しは必要です。
AIを活用し、SNSを使った作業の業務効率が上がることで少人数でも担当業務を行えるほか、人件費などのコスト削減につながります。SNS運用において作業の効率を向上させたい企業はAIの利用の検討をしてみましょう。
SNSに活用するAIを導入する際のポイント
SNS運用にAIの導入を検討している場合は、AIを導入する際のポイントを把握することで導入の計画が立てやすくなるため、確認してみてください。
【SNSに活用するAIを導入する際のポイント】
- AIの活用範囲を明確にする
- AI活用のマニュアルを作成する
- 回答精度の向上に学習が必要な場合がある
SNS運用においてAIを活用する範囲を決めることで、担当者の削減される作業工数をあらかじめ計算できるため、AI導入後の業務内容を見直すことができます。
また、SNSでAIを活用する際の情報の取り扱いなどのルール決めやマニュアル作成を導入前にすることで情報漏えいなどの問題が起きる可能性を抑えられます。
ほかにも、導入するAIによっては、回答の精度を上げるために、データを使用した機械学習が必要になる場合があります。学習が必要なAIの場合は、自社の業務やデータに基づく回答が可能になるまでに時間が掛かる場合があるので留意しておきましょう。
AIをSNSで活用する注意点
AIをSNS運用に活用する注意点を把握し、導入する際の対策を検討しておきましょう。
項目 | 問題点 |
情報や文章の確認を行う | ・誤った情報 ・倫理性がない表現が含まれた回答 ・著作権侵害やプライバシー侵害に該当する回答 など |
重要な情報を使わない | ・入力した情報が他者に流出する可能性 など |
たとえば、ChatGPTではインターネットや蓄積したデータのみから最も関連性の高い回答を生成されることにより、誤った回答や倫理性が欠けた表現、著作権侵害に該当する文章になる場合があります。
そのため、ChatGPTを使い、SNSに投稿する文章の下書きを行う場合はそのまま文章を使わず、必ず投稿前に人間の目で正確性の確認や回答を調べる必要があります。
また、ChatGPTを利用した情報は、機械学習に使うデータとして記録され、他の利用者の回答に利用されるなど他者に企業の情報が漏れてしまう可能性があります。そのため、投稿する文章について指示文を送る際は、重要な情報を入力しないよう注意することが重要です。
ただし、企業向けに提供されているChatGPT Enterpriseの場合では、ChatGPTを利用したデータの暗号化処理やAIモデルの学習にデータを使われないため情報漏えいする可能性が軽減します。
AIをSNSで活用する上での注意点について、リスクを軽減することができるため、情報の確認を行うなどのルールを明確にしましょう。
まとめ
SNSは問い合わせ対応やマーケティングなどさまざまな業務に使うことができます。
SNS運用においてAIを活用できる作業では、問い合わせ対応に対する自動応答やSNSへの投稿内容を提案、SNSに投稿された内容の解析などに使えます。AIを導入することで、SNS運用の担当者の業務負担が軽減され、作業にかかる時間の削減や他の担当業務に集中することが可能です。
また、組織体制を整えることやAIツールの選定などAIを導入するにあたって必要なことがあります。情報の扱いには気を付けるなどSNSやAIを使用する際の注意点もあるため、利用する場合は注意点の対処法も考えなければなりません。
導入に向けての準備やAIを使用するリスクもありますが、SNS運用でAIを活用することによって業務効率が上げられるため、AI導入の検討をしてみてください。
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