基礎知識
RPAツールの使い方から自動化の活用事例までを徹底解説
業務の効率化やヒューマンエラーの削減が求められる昨今、注目されているのがRPA（Robotic Process Automation）です。
定型業務を自動化できるRPAツールは、企業の生産性向上に大きく貢献します。
本記事では、RPAツールの基本的な使い方から、実際の導入事例や活用方法までをわかりやすく解説します。
また、記事の後半ではAIを活用した業務効率化の支援が可能な「JAPAN AI AGENT」についても紹介。
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RPAツールとは、人間がパソコン上で行う定型的な業務をソフトウェアロボットが自動的に実行する技術です。
具体的には、マウス操作やキーボード入力などの手順を記録し、それを高速かつ正確に再現します。
RPAツールを導入すれば、データ入力、集計、メール送信などの繰り返し作業を自動化し、業務効率の向上やヒューマンエラーの削減が期待できます。
また、RPAツールは、既存のシステムやアプリケーションと連携し、複数のシステムを横断した操作の自動化も可能です。
多角的に業務効率化を支援できるRPAツールが注目されている背景については、次項にて詳しく解説します。
RPAツールが注目されている背景
近年、RPAツールがさまざまな企業から注目されている理由はおもに以下の4つです。
| 理由 | 概要 |
| 労働力不足の深刻化 | ・少子高齢化が進行し、生産年齢人口の減少による労働力不足が深刻な課題 ・定型業務を自動化するRPAツールは、人手不足を補う有効な手段として期待されている |
| 働き方改革の推進 | ・働き方改革により、労働時間の短縮や業務効率の向上が求められている ・RPAツールの単純作業を自動化で、従業員がより付加価値の高い業務に集中できる環境を提供し、働き方改革の実現に寄与 |
| DX化 | RPAツールは、既存のシステムやアプリケーションと連携できるものも多く、DX推進の一翼を担える |
| コスト削減と業務品質の向上 | 手作業によるミスの削減や業務スピードの向上の実現により、コスト削減や業務品質の向上が可能 |
上記の理由により、RPAツールは現代のビジネス環境において重要な役割を果たすようになっています。
RPAツールを活用する4つのメリット
RPAツールを活用するメリットは以下の4つです。
- ルーティンワークが減りコア業務に集中できる
- コスト削減につながる
- ヒューマンエラーを抑制できる
- 働き方改革や従業員満足度の向上を実現できる
ここでは、上記のメリットについて解説します。
ルーティンワークが減りコア業務に集中できる
RPAツールを導入すれば、定型的なルーティン業務を自動化し、従業員が戦略立案や顧客対応などのコア業務に集中できる環境を整えられます。
例えば、データ入力や情報収集、定型的なメール送信などの単純作業をRPAに任せると、従業員はマーケティング戦略の策定や製品開発など、より付加価値の高い業務に専念できます。
RPAツールの活用は、企業全体の生産性向上にも役立つのがメリットの一つです。
コスト削減につながる
RPAツールを導入する最大のメリットの一つがコスト削減です。
人手に頼っていた定型業務を自動化すれば、業務にかかる時間や人件費を大幅に減らせます。
また、RPAは24時間365日稼働可能なため、残業や深夜勤務を不要にし、長時間労働による人件費の増加を防げます。
さらに、RPAは設定されたルール通りに作業を遂行するため、ヒューマンエラーが発生しづらく、修正や手戻りにかかるコストも抑えられるのが特長の一つです。
業務スピードの向上と精度の安定化を同時に実現できるRPAは、長期的な視点でもコスト削減に大きく寄与するツールといえます。
ヒューマンエラーを抑制できる
RPAツールの導入は、業務におけるヒューマンエラーの大幅な削減にも役立ちます。
人間が行う手作業では、疲労や集中力の低下によりミスが発生しやすくなりますが、RPAは設定されたルールに従い、正確かつ迅速に作業を遂行できるのが特長の一つです。
RPAの特性を活かし、例えば請求書処理やデータ集計などの定型業務をRPAで自動化すれば、手作業による入力ミスを防止し、業務の正確性を確保できます。
RPAツールの活用は、ヒューマンエラーの抑制と業務品質の向上において効果的な手段となります。
働き方改革や従業員満足度の向上を実現できる
RPAツールを導入すれば、従業員は単調な作業から解放され、より創造的で価値の高い業務に集中できるようになり、従業員満足度の向上が見込めます。
また、RPAツールの利用により業務効率が向上すると、残業時間の削減が可能となり、従業員のワークライフバランスの維持や働き方改革の実現が近づくでしょう。
RPAツールの導入は、働き方改革の推進と従業員満足度の向上においても効果的な手段といえます。
AIエージェントで高度な業務の自動化を
RPAツールはさまざまな業務の効率化に役立つツールですが、AIを搭載したツールを利用すればさらに高度なRPAを実現できます。
RPAでは実現が難しい、自己判断ができるAI AGENTによって業務の効率化をもたらせるのが「JAPAN AI AGENT」です。
「JAPAN AI AGENT」は、日本企業で頻発する業務に最適化されたAIエージェントを標準搭載しており、各職種の働く人をサポートし実用的なAI社員を量産できるサービスを提供しています。また、各企業の実際の業務フローに沿ってAIエージェントをカスタマイズできる機能も実装しています。
RPAは、定型的でルールベースの業務を自動化するツールですが、AIエージェントならAIの学習・判断能力を活用し、非定型的な業務や複雑なタスクにも対応可能です。
AIエージェントだからこそ単純作業から高度な判断を要する業務まで、一貫した自動化が可能となります。
RPAツールの導入を検討されている方は、JAPAN AI AGENTのAIエージェントの活用を視野に入れると、さらなる業務効率化と生産性向上を実現できるでしょう。
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職種別RPAツールの活用事例
ここでは、以下の職種別のRPAツール活用事例について解説します。
- 全般
- 人事
- 経理・財務
- 営業・仕入れ
全般
各部門に共通して行われる業務のなかで、特に以下の業務ではRPAツールが役立ちます。
- データ入力
- レポート作成
- 競合情報調査
ここでは、上記の業務での活用事例を紹介します。
データ入力
データ入力業務は、多くの企業で日常的に行われる定型作業であり、手作業による入力は時間がかかる上、ヒューマンエラーのリスクも伴います。
そこでRPAツールを導入すれば、データ入力業務を自動化し、業務効率の向上とミスの削減を実現できます。
例えば、異なるシステム間でのデータ入力や転記を手作業で行っている場合、RPAを活用してこれらの単純作業を自動化すれば、作業工数の削減が可能です。
また、紙の書類からデータを入力する業務では、AI-OCR（光学文字認識）とRPAを組み合わせると、システムへの入力を自動化できます。
各企業の業務内容や課題に応じて、適切なRPAソリューションの選択が大切です。
レポート作成
レポート作成は、多くの企業で定期的に行われる重要な業務ですが、手作業によるデータ収集や集計、報告書の作成は時間と労力を要し、データ入力同様にヒューマンエラーのリスクも伴うのがデメリットです。
レポート作成にRPAツールを導入すると、例えばECサイト運営企業での売上データの定期的な分析時に、蓄積された大量のデータを効率的に処理し、定期的な売上報告や分析用レポートの作成を自動化できます。
データの処理と分析・レポートの自動化にRPAツールは特に役立ちます。
競合情報調査
競合情報の収集にRPAツールを利用すると、効率的かつ正確な競合情報の収集・分析が可能です。
例えば、ホテル業界ではマーケティング担当者がRPAツールを活用して競合調査を行い、Webサイトから競合ホテルの空室状況や料金、口コミ評価などのデータを自動的に収集・集計しています。
RPAツールによる自動化により、担当者はより戦略的な業務に集中でき、ビジネスの競争力強化につなげられます。
人事
人事部門の業務で特にRPAツールが役立つものは以下の3つです。
- 勤怠の集計や管理
- 有給取得や残業時間などの集計・管理
- 人事評価
ここでは、上記の業務について解説します。
勤怠の集計や管理
勤怠の集計や管理の業務でRPAツールを用いると、従業員の労働時間や休暇情報の収集、集計、分析といった定型業務を自動化でき、人的ミスの削減や業務負荷が軽減できます。
また、複数のシステム間で勤怠情報を連携させる際、手動でのデータ入力や転記作業が発生し、ミスや遅延の原因となる場合がありますが、RPAならデータ連携作業を自動化し、リアルタイムで正確な情報共有を実現可能です。
RPAの自動化によって生まれた余力を戦略的な人事施策や従業員のサポートに充当すれば、組織全体の生産性向上にも寄与します。
有給取得や残業時間などの集計・管理
有給取得や残業時間などの労務管理では、RPAツールは集計・管理業務を自動化し、業務効率の向上とヒューマンエラーの削減に役立ちます。
例えば、RPAを活用して、従業員の残業時間をリアルタイムで監視し、法定基準を超過しそうな場合には自動的にアラートを発信する仕組みを構築可能です。
また、集計した勤怠データを基に、給与計算システムへのデータ入力や確認作業を自動化すれば、給与計算業務の効率化と正確性の向上が図れます。
人事評価
人事評価を行う際は、従業員の勤怠状況、業績データ、スキル評価など、多岐にわたる情報を統合し分析する必要があります。
多くのデータの統合・分析に役立つのがRPAツールです。
従業員の勤怠データや業績指標など、評価に必要な情報を各種システムから自動的に収集・統合すれば、評価者は一元化されたデータを基に迅速かつ正確な評価を行えます。
また、RPAにより評価プロセスを標準化すると、評価基準の一貫性が保たれ、公平で透明性の高い評価が実現できます。
RPAツールを適切に活用すれば、人事評価業務の効率化と質の向上が可能となるでしょう。
経理・財務
経理・財務に関する業務では、以下の場面でRPAツールが役立ちます。
- 請求書の作成・発行
- 経費精算集約
- 資産管理
- 売掛・買掛金の入力や管理
ここでは、上記の業務について解説します。
請求書の作成・発行
請求書の作成・発行業務は、経理部門における重要な定型業務の一つで、ここにRPAツールを導入すれば作業を自動化し、効率化と正確性の向上が期待できます。
特に以下のポイントでRPAツールは役立ちます。
- 会計システムやERPシステムから売上データや顧客情報を自動的に取得し、請求書を作成できる
- 請求書を、指定された期日に自動的に発行し、顧客へメール送信するプロセスもRPAで自動化可能
RPAツールを活用した請求書の作成・発行業務の自動化は、経理部門の業務効率化と品質向上に大きく寄与します。
経費精算集約
経費精算業務は、日常的な業務の一つとして取り組む機会が頻発しますが、その分ミスも起きやすいのが課題として挙げられます。
経費精算業務にRPAツールを導入すれば、以下のポイントで業務効率化が図れます。
- 経費精算システムへのデータ入力作業を自動化して、手作業による入力ミスを防止
- 交通費の経費精算において、RPAを活用して申請から承認までのプロセスを自動化する
- RPAとBPM（ビジネスプロセスマネジメント）を連携させ、経費精算の承認処理を自動化する など
RPAツールの導入により、経費精算業務の効率化と精度向上が期待できます。
資産管理
資産管理業務は、企業が保有する固定資産や備品などの情報を適切に把握し、減価償却の計算や税務申告を行う重要な業務で、ここにRPAツールを導入すれば以下の点で業務効率化が図れます。
- 固定資産の取得や廃棄に伴う台帳の更新作業を自動化できる
- 基幹システムから最新の固定資産データを取得し、資産管理システムに自動的に取り込むと、資産情報の一元管理とデータ連携が可能となる
上記の業務効率化により、ヒューマンエラーの防止や省人化が実現できるでしょう。
売掛・買掛金の入力や管理
売掛金や買掛金の管理業務は、企業の財務部門において重要な役割を担っており、RPAツールを導入すべき業務の一つでもあります。
特に、RPAツールにより売掛金の処理業務や消込処理、会計ソフトへの仕訳入力などを自動化できるため、担当者の負担軽減と業務効率の向上が実現できます。
また、RPAとAI-OCRを組み合わせると、FAXで受領した紙の注文書をデジタル化し、仕入れや請求処理の自動化も可能です。
営業・仕入れ
営業・仕入れに関わる部門では、特に以下の業務でRPAツールが活躍します。
- 受注情報・在庫の入力と管理
- 発注リストの転記や受注時のデータダウンロード
- 顧客情報の入力
- 口コミやデータ収集
- メール配信
- 問い合わせ対応
ここでは、上記の業務について解説します。
受注情報・在庫の入力と管理
受注情報や在庫管理は、多くの企業にとって重要な業務であり、RPAツールの導入により以下の業務における改善が期待できます。
- FAXやメールで受け取った注文データを基幹システムへ自動的に入力できる
- 自社の在庫管理システムと各販売チャネルを連携させると、在庫数の整合性を保てる
- ECサイトを運営する企業では、RPAを活用して在庫状況の更新作業や受注入力を自動化すると、機会損失の減少や売上向上、ヒューマンエラーの低減が実現できる など
受注情報や在庫管理にRPAツールを導入すれば、受注情報や在庫管理業務の効率化と精度向上が見込めます。
発注リストの転記や受注時のデータダウンロード
発注リストの転記や受注データのダウンロードは、製造業や小売業、EC事業など多くの業種で日常的に発生する業務です。
転記やダウンロードは定型的かつ反復的であるため、RPAツールによる自動化との相性が非常に良く、業務効率の向上とヒューマンエラーの削減が期待できます。
また、受注データのダウンロードから社内システムへの取り込み、関連部門への通知までの一連のプロセスを自動化すると、業務の迅速化と情報共有の円滑化も実現できます。
顧客情報の入力
顧客情報の入力業務も多くの企業で日常的に行われる定型業務の一つで、特に営業部門では、新規顧客の情報をCRM（顧客関係管理システム）やERP（統合基幹業務システム）に登録する作業が頻繁に発生します。
RPAツールを活用すれば、CRM・ERPへの登録に必要な顧客情報をExcelやメールから自動的に抽出し、業務効率を向上させられます。
また、顧客からのメール内容を解析して必要な情報を抽出し、適切なシステムに登録する作業もRPAで自動化できます。
口コミやデータ収集
市場調査や顧客分析において、ネット上の口コミや各種データの収集は重要な業務です。
データの収集にもRPAツールは以下の項目で活用できます。
- SNSやレビューサイトから自社製品やサービスに関する口コミを自動的に収集し、データベースに整理できる
- 競合他社のECサイトから商品価格を定期的に収集し、価格戦略の立案に活用できる
- 顧客の契約満期日や住所変更、連絡先などのデータを自動的に収集し、最新の情報を基にしたフォローアップが可能になる など
データ収集や管理を自動化できれば、その後の分析結果をどのように活かすかといったコア業務へリソースを多く割けるようになります。
メール配信
メール配信業務は、多くの企業で日常的に行われる重要なコミュニケーション手段ですが、送信する相手が多いほど煩雑な作業になりがちです。
そこでRPAツールを活用すれば、例えば勤怠管理や経費精算の締め切り前に、全社員へリマインドメールを送信する際も、自動的に対応できるようになります。
また、受信したメールの送信者や件名に基づいて、添付ファイルを特定のフォルダに保存したり、定型文で自動返信を行ったりする作業もRPAで自動化できます。
問い合わせ対応
顧客からの問い合わせ対応にRPAツールを導入すれば、さまざまな作業で業務効率化が実現できます。
例えば、有人のカスタマーサクセスやサポート業務においてRPAを活用すれば、問い合わせ対応や顧客データ管理などの業務を効率化し、正確性を向上させられます。
また、RPAツールによりチャットボットによる自動応答やメールの自動送信を実装できれば、24時間体制での問い合わせ対応も可能です。
JAPAN AI AGENTではこれまで紹介させていただいた活用法のように、幅広く業務効率化に貢献しております。詳細は以下のリンクからご確認ください。
RPAツールを導入する5ステップ
RPAツールを導入する際には、以下のステップを踏む必要があります。
- 業務を棚卸しする
- 対象業務を選定する
- 業務手順書を作成する
- ベンダーやツールを選定する
- 要件定義を実施後開発する
ここでは、上記のステップを解説します。
業務を棚卸しする
RPAツールを効果的に導入するためには、まず社内の業務を洗い出し可視化する「棚卸し」が重要です。
最初に行うべきは、部署や担当者ごとにどのような業務が存在しているのかをリストアップする作業で、定型的な業務や繰り返しが多い業務をここで洗い出します。
その後に、各業務の流れをフローチャートや図にして整理すれば、どの部分がRPAに適しているかが明確になります。
また、業務の重要度や自動化によるインパクトの大きさを評価し、導入すべき業務を選定していくと、RPAの効果を最大化できるでしょう。
業務の棚卸しはRPA導入を成功させるための土台となる重要な工程といえます。
対象業務を選定する
RPAツールの導入を成功させるうえで、対象業務の選定は極めて重要です。
さまざまな業務のなかでも、特にRPAツールの導入に向いている業務の特徴は以下の通りです。
- 定型的で繰り返しの多い
- 明確なルールが存在する
- デジタルデータを扱う
- 大量のデータを処理する
- PC上で完結する など
導入前の段階で、上記の特徴に合致する業務を慎重に見極めるようにしましょう。
業務手順書を作成する
RPAツールを実際に運用するためには、事前に業務手順書を作成する必要があります。
業務手順書は、業務の流れを明文化・標準化した文書であり、RPAが正確に業務を代行できるようにするための土台となります。
業務手順書は、できる限り具体的に記載するのがポイントで、例えば「Excelを開く」ではなく「Cドライブ内の◯◯ファイルを開き、シートAのB2セルからデータを取得する」のように操作対象や内容を明確にするようにしましょう。
そして、作成した手順書はマニュアルとしてまとめて社内で共有しておくと、導入後の運用やトラブル時の対応、保守管理までを含めた体制を整えられます。
ベンダーやツールを選定する
自社の業務内容や体制に合ったRPAツールと、それを提供する信頼できるベンダー選びも導入を成功させる重要なポイントです。
例えばデータ入力や転記が中心ならば、基本的な自動化機能に強いツールが適しており、複雑な処理や複数システムの連携が必要な場合は、拡張性やAPI連携に優れたツールを選ぶ必要があります。
ベンダーを選ぶ際に重視すべき点は以下の通りです。
- 操作性
- サポート体制
- 費用面
- セキュリティ機能 など
上記の項目を総合的に評価しつつ、自社にとって使い続けられるRPAを見極められると、長期的な業務改善につながります。
要件定義を実施後開発する
RPAツールの導入で最後に取り組む必要があるのが「要件定義」と「開発」です。
要件定義では、自動化対象の業務内容を詳細に整理し、RPAにどのような動作をさせるかを明確にします。
要件定義が完了したら、RPAツール上で「シナリオ」と呼ばれる処理手順の開発に入り、並行して例外処理やエラー発生時の分岐条件なども実装し、実際の業務に即した設計を目指します。
開発まで完了した後は、稼働前に必ずテストを実施し、不具合があれば即座に修正しなければなりません。
要件定義とそれに基づく開発を丁寧に進めると、RPAは業務を正確に代行し、効果的な業務効率化を実現できます。
RPAツールの使い方
RPAツールを利用する際に意識すべきポイントは以下の通りです。
- 導入目的やゴールを明確にする
- 実際に使用して改善する
- AI・マクロとの違いを把握する
ここでは、上記のポイントについて解説します。
導入目的やゴールを明確にする
RPAツールを導入する際に最も重要なのが、導入目的とゴールを明確にする施策です。
なぜ導入するのか、どんな成果を得たいのかを曖昧にしたまま進めてしまうと、効果を実感できないままツールだけが残ってしまいかねません。
導入目的とは、企業がRPAを導入することで最終的に達成したい意図や価値を指し、「人的リソースの削減」「業務の効率化」などが挙げられます。
一方で、ゴール（目標）はその目的を達成するために必要な、具体的で測定可能な成果を指し、「6か月以内にデータ入力工数を30%削減する」「年間コストを100万円削減する」などが該当します。
最初に導入の意図と期待成果を明確にしておくと、業務選定からツール選び、運用体制の整備まで一貫性を持った計画が立てられ、RPAの成果を最大化できるでしょう。
実際に使用して改善する
RPAツールは、導入して終わりではなく、実際に運用しながら改善を重ねていく必要があります。
最初から大規模な自動化を目指すのではなく、まずは小さな業務からスモールスタートで導入し、そこから得られた知見をもとに徐々に範囲を広げていくアプローチが推奨されます。
また、運用によるフィードバックのみならず、業務の変更やツールのバージョンアップ、システムの仕様変更などの外的変化にも柔軟に対応していく必要があります。
RPAは「一度作って終わり」ではなく、運用を通じて業務にフィットさせていくプロセスが不可欠で、実際に使用して改善を重ねると、より精度の高い自動化が実現できるでしょう。
AI・マクロとの違いを把握する
RPAツールを活用する際には、AIやExcelのマクロとの違いを正しく理解しておくようにしましょう。
RPA・AI・マクロの特徴は以下の通りです。
| 項目 | 特徴 |
| RPA | ルールに基づいて決められた作業を正確に繰り返すのが得意 |
| AI | 学習と推論を通じて、未知のデータにも対応できる |
| マクロ | 特定の計算処理やデータの並べ替え、シート間の転記など、Excelの中で完結する作業には非常に有効 |
最近ではRPAとAIを連携させて活用するケースも増えており、「定型と非定型」を組み合わせた高度な業務自動化が実現できるようになっています。
また、RPAツールを利用してマクロとは別のアプローチでExcel内のデータを抽出・管理する方法も広く採用されています。
場面に応じて、業務の特性に合わせて適切に使い分けると、自動化の効果を最大限に高められるでしょう。
まとめ：AIエージェントでRPA以上の効率化を実現するならJAPAN AI AGENT
RPAは、これまで人手に頼っていたルーティン業務を自動化して、業務効率の改善や人的ミスの削減、生産性の向上に大きく寄与するツールです。
特に定型化された業務に強く、Excelでのデータ入力、帳票作成、メール送信、勤怠・経費処理といった幅広い分野で導入が進んでいます。
また、操作性に優れたツールが多く、プログラミングの知識がなくても現場で使えるのも大きな利点です。
一方で、従来のRPAでは対応が難しい非定型業務や、人の判断を要する作業もあり、そのような場合におすすめなのがAIエージェントを搭載した「JAPAN AI AGENT」です。
「JAPAN AI AGENT」は、日本企業の業務プロセスに特化した設計が特徴で、チャットボットや問い合わせ対応、社内外のドキュメント管理、データの抽出・要約など、幅広い業務で活用されています。
さらに、業務に合わせてAIエージェントをカスタマイズできるため、既存のRPAツールを補完しながら、さらなる業務効率化が図れます。
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